春の嵐(1)
年が明けて、街がいつもの日常に戻った頃、俺達は結婚に向けて動き出した。
俺は、都内の会社に再就職が決まり、埼玉へと移り住んでいた。
相変わらず、毎日の電話とLINE。
話す事といったら、その日の出来事や彼女の体調の事。
そして、新たに加わったのが結婚してからの住まいと、ささやかではあるが二人の将来の事。
「ねぇ、3月の下旬になったら、あたし そっちに行くから❗」
「ん?大丈夫なんか? 地震が怖いって言うてたやんか。 こっちは地震が多いで~。」
「ううん。大丈夫だよ。(^w^)」
「それに、住めば都って言うじゃん。」
「まぁ~な。3月かぁ~。もう少しだな。」
「うん!でも、路線が多いし、駅も大きいから電車に乗るのも大変かも。。」
「あたし、絶対に駅で迷子になりそう。。(^_^;)」
「そんなん、慣れるって。。」
「俺だって慣れたんやし。。」
「うん!だね♪」
「りくよりは、方向音痴じゃないからね。」
「ねぇ。広くなくても良いから、リビングは欲しいなぁ。」
「あたし、植木鉢が沢山あるから、出来ればベランダも欲しい。」
「あぁ。それならマンションにしよう。」
「うん❗マンションで決定~❗\(^_^)/」
「近いうち、休みの日でも不動産屋さん 当たってみるから。。」
「うん❗ あっ❗じゃあ、部屋の感じとか見たいから写メって送って❗」
「あぁ、そうする。」
「早く りくの傍に行きたいなぁ~。」
「あたし、りくのお嫁さんになるんだよね♪」
「楽しみにしてるからね~❗(^_^)/」
「あぁ、俺も楽しみだよ。」
こうして、俺達は新しいステージを迎える。
そう信じていた。