ふたつの引越し ~Two moving~(2)
飛行機は、定刻どおり福岡空港に到着した。
(ここが福岡かぁ~。)
「今、着いたよ。」
俺は到着ロビーの喫煙所で煙草を吸いながらサキにLINEを送った。
「お疲れ様~❗(^_^)/」
「とうとう来ちゃったね♪」
「あぁ。とうとう来たで!」
「あたし、もうホテルのロビーのトコに居るよ~❗」
「そか。早いなぁ~。(^w^)」
「急いで向かう❗」
「うん! 」
「りく。電車 乗り過ごさないでね!」
「りくは世界一【方向音痴】なんだからぁ~。」
「電車は西鉄だからね! に・し・て・つ❗」
「んで、天神ってトコで降りるんだかんね❗ 天神に着いたらLINE頂戴! あたし迎えに行くから。。」
「あぁ。わかっとるわぃ!」
実は、住む予定だった部屋のクリーニングが遅れていて、実際 部屋に住めるのは2日後との事だった。
それで、俺らは2泊3日でビジネルホテルに泊まる事にしていた。
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俺らは天神の地下街をブラブラして、少し早めの夕飯を済ませ、ホテルへと向かった。
その夜の事。
「ねぇ。あたし考えたんだけどね。10月になったら りくのトコに行くから。。」
「ん? 今 何て言った?」
「だからぁ~。10月になったら、りくのお嫁さんになるの~❗」
「はあぁ~?!」
「マジっすか。\(゜o゜;)/」
「うん♪」
「マジっすよ。(^w^)」
「なぁ。サキ。つい この前まで俺との結婚 迷ってたんやないの?」
「うん。迷ってたよ。でもね、こんなあたしの事、真正面から受け止めてくれたのって、りくだけなんだ。」
「あたしって。ブスだし、眼が細いし、身体も不恰好だし、胸も無いし、わがままだし、自分勝手だし、今まで真剣に生きた事無いんだ。」
「あぁ。そうだな。それに寝相も悪いし。」
「もぉ~~❗何~❗ そこは否定するでしょ、普通。。。(*`Д´)ノ!!!」
「あはは(^○^)。でもな、そんなブスを本気で好きになったのは俺や。文句あるか?」
「俺な、この子の手 一生 離さん❗って決めたんよ。」
「うん。ありがと。」
「りくの部屋って、ファミリータイプなんでしょ? だから、一緒に住んでも良い?」
「あぁ。良いよ。(^w^)」
「ありがと❗ イイお嫁さんになるからね❗(^_^)/」
そのかわり。。。
「浮気したら、ぶっ殺す❗」
「なんちって~❗💨💨💨」
「あはは(^○^)。するわけがないやろ。」
「アホやなぁ~。(^_^;)」
実は、急な異動だった事もあり、独身者用の社宅が空いていなかった。
そこで、急遽 ファミリータイプの部屋に住むことになっていた。
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急な出来事だった。
まさか、サキから そんな言葉が出るとは思いもよらなかった。
いよいよ、サキと一緒になれる。
そう思うと、身体中から嬉しさが込み上げてきた。